習いごとをさせたいママ・パパ、また習いごとの先生(とくに先生初心者)に向けて、子どもたちの心に関するヒントです。
小さな子どもにもある大きなプライド
子どもは未熟です。あたりまえ。
大人はいろいろなことを教えてあげます。そうして覚えていくんだからそれもあたりまえ。
ならば、大人が教えることを素直に聞いて覚えればいいじゃん?と思いますが
実際にはそんなに単純ではありません。
たとえば・・・
お箸や鉛筆の持ち方。大人は「これはきちんと家庭で教えておかないと!」と気合を入れて直そうとします。でも気合が入れば入るほど子どもは嫌がるもの。彼らなりのプライドがあって「できるもん!」って思っているのです。できないんです!できないんだけどできると思っている、というかできないことを指摘されるのが嫌なんです。
「教えたい」VS「嫌だ」の格闘はどうすればいいのでしょうか?
これは「教えたい」という「上から目線」が問題です。
ココがポイント
「上から」ではなく「同じ位置」の目線で、「少しだけできたこと」を見つけて褒める!
本当は彼らもできないことを知っているんです。だから「少しできた」というのは嬉しい。それをほめてもらえたらさらに嬉しい。ほんの小さな「できたこと」、それを見つけるのがポイント。見つけてあげましょう。
プライドから起こる反発
「いやだ、いやだ」の時期があります。これにはいろいろな原因がありますが、
- 恐怖心
- 「今」はやりたくない=別のことに興味があるから
- 「やらされる」のではなく「自分でやりたい」
などなど。
ときどき、意味不明の「いやだ」や、言葉にはでない「拒否反応」もあります。
そのケースをよく観察するとプライドが関係していることがあります。たとえば・・・
たとえば・・・
ピアノのレッスンで「これ、やってみようか」と新しい課題を出したときに、やろうともしないで別のことをしたり、すでに弾ける曲を何度も弾いたりして、その課題を避けようとする子がいます。これは新しいことに対する恐怖心もありますが、「ん?この課題はちょっと難しいぞ。自分にはできないかもしれない」なんていうことを直感的に感じて、自分のプライドが傷つかないように避けているのではないかと思うのです。
そんな時はどうしたらいいでしょうか?
まずは、その子にそんなプライドがあるんだっていうことに気づくこと。子どもだって人格を持った一人の人間ですものね。
そして、同じように少しづつほめて、自信をつけて、スモールステップで成長していくのを手伝ってあげましょう。
大人の役割は「サポート」です。
ココがポイント
子どももひとりの人間。プライドを傷つけず、なおかつ成長を促すようなサポートをしましょう。
プライドを持った心とからだが一致しない
よくある「自分でやるんだもん」というプライド。
自分はできる、と心では思っているんだけど、実際のからだはそれをするだけの技能がない。
たとえば・・・
服の着脱。ボタンをかけたり、外したり。大人にとっては何でもないことですが、子どもがやろうとするとうまくいきません。よく観察するとちょっとした手首のひねりとか、指先の力加減などが必要なのです。でも、彼らはまだ経験が少ないのでうまくできないのです。
大人のすることをよく見ていて、自分もできると思っているのですが、なにぶんこの世に生まれて数年の人間です。経験値が足りないんですね。
ココがポイント
子どもがやることは危なっかしくて面倒くさくて、つい大人が手出ししてしまいたくなります。そこをガマン!失敗を責めるのでなく、逆に大いに推奨して経験させること。もちろんプライドを傷つけないように。