初心者のためのピアノの基礎知識はこちらでご紹介しています。
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初心者のためのピアノの弾き方~いまさら聞けないあなたへ
ピアノを弾きたいんだけど弾き方がわからない、というあなたへ。 私のピアノの生徒さんで、大人になるまでピアノなんて弾いたことがなくて、格闘系のスポーツをしていた男性がいました。指は太くゴツゴツでピアノを ...
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目次
両手の前に~片手で1オクターブ
さあピアノの前に座りました。まずは「ドレミファソ」、指が5本ですから、そこまではスムーズに弾けます。
ではその先「ラシド」…指が足りないよ~となりますよね。
ドから高いドまで(これを1オクターブと言います)をスムーズに弾くには、途中で指をくぐらせて音が繋がるようにします。
図の数字は指番号です。☆マークのところ、たとえばミとファの間なら、3の指の内側に1の指がもぐるようにして繋いでいきます。
片手の練習は指番号に合わせて左右まんべんなくすることをこころがけましょう。
さあ、いよいよ両手です。
両手で弾くための基礎練習(リズム)
ピアノを弾くことは「両手で別々のことをする」ということ。ピアノの鍵盤を弾く前にこんな練習をしてみましょう。
- まずは右手と左手でテーブルをたたきます。左右同時に、ずっと同じ速さで。
- 次に左手が1つたたく間に右手は2つ、たたきます。右手の方が速くなりますね。音符にするとこうなります。気を付けることは右手の速さが均等であること。「タンタン」はOK。「タター」「ターンタ」はダメです。
- それができたら左右を逆にしてみましょう。(案外ムツカシイ!)
- 左右の入れ替えを止まらずにやってみましょう。
これはリズムの基礎練習です。次はメロディーラインを弾いていきましょう。
メロディーラインに伴奏をいれる
上記の基礎練習をもとに実際に両手で弾いてみましょう。まずは皆さんご存知「チューリップ」。右手はメロディー、左手が伴奏ですが、簡単にドとソだけにしてあります。
このように一度に二つのリズムを進行させることを『複リズム』といいます。
複リズムはピアノ演奏の肝
右手でメロディ、左手で伴奏(その逆もアリ)という作業がピアノ演奏です。難しそうと思うことなかれ。訓練すればできるものです。例えば「歩くこと」これは2拍子です。「1・2、1・2」って歩きますね。歩きながら「手をたたく」とか「歌う」とか別のことをすれば、自然と複リズムを実践している状態になります。それをもとにいろんなパターンを覚えていけば複リズムなんてクリアできます!
初心者の中にはこれが苦手だという方もたくさんいらっしゃいます。最初は音程をつけないでリズムだけでテーブルをたたいてみる(上記、基礎練習(リズム)のやり方)をすることで意外とスムーズに弾けることもありますよ。
伴奏パターンのいろいろ
単音のみ
前述のようにメロディーに対して、ひとつの音で伴奏する方法です。初心者はここから始めるといいでしょう。まずは両手を動かすことに慣れることです。
和音(一度に2つ・3つ・4つの音を同時に鳴らす)
一度に2つとか3つの音を同時に出す、というのは最初は難しいものですね。(チューリップの伴奏を2音・3音の和音にしたものがこちら↓)
まず、何の音なのか一つづつ見て読んで、指番号を確かめて・・・それでも指先の力がないと押せない。また、音が離れていると指の間隔も広げなければならないのでそれも難関。
大丈夫。最初は2つ、少しづつ音を増やしていきましょう。
その際、指の力をきたえるぞ、指の間隔を広げるぞ、ということを意識しておこなってくださいね
分散和音(和音の構成音をバラバラにして弾く)
楽譜には「ここが分散和音です」とは書いてありません。
ピアノの楽譜を見ると「あ~なんだか音がたくさんあって難しそう~」と思うかもしれません。実はそれは見方を変えればずっと単純なものになるのです。単純化する、そのコツをつかみましょう。
たとえば、ドソミソドソミソ・・・こんな伴奏があるとします。
これはドミソという3つの音でできている和音で、それを分散させただけなんです。
ヴァリエーションとしては、ドーミソ・ミソ・ミソ、ドミソミドミソミ、・・・。
音がたくさん出てきたとき、3つか4つくらいの音にまとめられないか?検証してみることです。
一定の法則で同じ音が出てくる、音の動き方(上がったり下がったり)にパターンがある、というようなことを見つけてみると難しそうな伴奏が単純なものになってきますよ。
まとめ
基本はメロディと伴奏なのです。単純でも伴奏がついていると「ピアノを弾いてる」っぽくなります。まずはそれを実践してみましょう。
慣れてきたら伴奏をいろいろなパターンにして弾いてみる。一度にたくさんの音を弾く「和音」は指の力がつくまではなかなか大変かもしれません。でも努力はかならず実を結びます。
たくさん練習したら、少し放置しておくのもいいかもしれません。自分の中で力が熟成されて、あるとき急に上達していることもあります。やりすぎてピアノ嫌いにならないように、適度に練習してくださいね。
いつかあなたが憧れの曲を弾けますように。