音楽

【オペラおもしろ紹介】プッチーニ作曲「トゥーランドット」

オペラの内容を知らなくても、劇中で歌われるアリア「誰も寝てはならぬ」はフィギュアスケートの荒川静香さんが使った曲として日本ではとても有名になりました。

さてこの曲が含まれるオペラ「トゥーランドット」はどんなお話なのでしょうか?ご紹介します。

主な登場人物

3大重要人物

トゥーランドット姫:美しいが心が氷のように冷たい東洋のある国の姫。求婚する男たちに謎解きをさせて解けない場合は首をはねてしまう。

王子カラフ:戦争に負けて放浪中の異国の王子。トゥーランドット姫に一目惚れして謎解きに挑戦する。

召使いリュー:王子カラフと離れ離れになっている国王でカラフの父ティムールの召使い。カラフを慕っている。

脇役

ティムール:カラフの父。戦争に負けた異国の元国王。盲目でリューに付き添われている。

ピン・ポン・パン:トゥーランドット姫の宮殿にいる3人の大臣。噂話好きで物語の緊張感をほぐすような役割。

アルトゥーム:トゥーランドット姫の父。この国の皇帝。極端に冷酷な姫や、極端に情熱的な王子のような中にあってきわめて常識的な人間。

ココがポイント

オペラはたくさんの登場人物がいます。また話の内容も「主になるもの」と「余談」が混ざり合っています。全部を把握しようとすると、とても大変で敷居が高くなってしまいます。「重要人物」と「主になる話」をおさえて、あとは音楽を楽しむ気持ちで鑑賞するといいと思います。

あらすじ

超ざっくりあらすじ

冷酷なトゥーランドット姫にひと目惚れした王子カラフ。でもその素性を知るのは父ティムールとその召使いリューのみ。
トゥーランドット姫は「結婚したければ難問を答えよ」と言いカラフは見事に正解を出す。それでも結婚を拒む姫に「では私の名前がわかれば求婚を取り下げよう」とカラフ。
素性を調べる中で召使いリューが拷問に合うが、カラフを慕うリューは何も語らず自刃する。トゥーランドット姫はそこで「愛」を知り、カラフと結ばれる。

第1幕

東洋のある国(中国?)この国の姫トゥーランドットは冷酷で、求婚する男たちに難問を出しては答えられないと次々に処刑していく。今日もこれから処刑が行われるので広場に見物人が集まっている。

その中に敗戦国の王ティムールとその召使いリューがいた。そこにティムールの息子である王子カラフが現れ、再会を喜ぶ。

処刑が始まろうというときにトゥーランドット姫が登場。あろうことかカラフは一目見てトゥーランドットに惹かれてしまう。父のティムールも、カラフをひそかに慕うリューも、この国の大臣ピン・ポン・パンの3人も「姫を慕うのはやめなさい」と説得するが、カラフは聞かず求婚を宣言する。『お聞きください、王子様』とリューが歌うと『泣くな、リュー』とカラフが返す場面が見どころ。

第2幕

お気楽な3人の大臣ピン・ポン・パンのおしゃべり、皇帝アルトゥーム(トゥーランドットの父)がカラフを説得する場面の次にトゥーランドット姫が登場。

なぜ自分がこんなに冷酷なことをするのか、トゥーランドット姫がその由来を語る『この宮殿の中で』。かつてこの国の姫が異国の男に騙されて死んだ、自分はその復讐を果たすのだ、と。

トゥーランドットはカラフに3つの謎を出すがすべて正解される。約束通り結婚できると喜ぶカラフと、結婚したくないトゥーランドット。

そこでカラフが交換条件を出す。「私は異国の者なので素性は誰も知らない。もし夜明けまでに私の名前がわかれば私は身を引く」

さらに詳しく~トゥーランドット姫が出した3つの謎とは?

第一の謎:毎夜生まれて朝消えるものは?・・・答えは「希望」
第二の謎:赤く炎のように熱いが火でないものは?・・・答えは「血潮」
第三の謎:氷のように冷たいが周囲を焼き焦がすものは?・・・答えは「トゥーランドット姫」

第3幕

「誰も寝てはならぬ。なんとしても彼の名前を探し出すのだ。わからなければ全員処刑だ」トゥーランドットは街中に命令する。

カラフは姫の命令を皮肉って『誰も寝てはならぬ』を歌い「最後は私が勝利する」と宣言する。

カラフの名前を知っているだろうと捕縛されたティムールとリュー。「彼の名前を言え」とリューは拷問を受けるが、カラフを慕うリューは最後まで口を閉ざし、自刃する。リューがカラフへの愛を歌う『心に秘めた大きな愛です』、同じくリューが歌う『氷のような姫君の心も』は物語の肝となる曲。

リューの死でトゥーランドットの心が変化し、カラフと結ばれることとなる。

さらに詳しく

このあとカラフは自分の名前を告げるが、トゥーランドットは「彼の名は”愛”」と群衆に宣言する。

有名なアリア

第1幕でリューがカラフに向かって歌う『お聞きください、王子様』。冷酷なトゥーランドット姫に求婚するなんてやめてください、と懇願する。Signore, ascolta

 

リューの願いもむなしく、カラフの気持ちは変わらない。トゥーランドット姫に求婚するから、残った父(国王ティムール)をよろしく頼むとリューに伝える。『泣くな、リュー』Non piangere, Liù

第2幕でトゥーランドットが歌うアリア『この宮殿の中で』。トゥーランドットが冷酷非情な姫になった理由が明かされる。

In questa Reggia

第3幕でカラフが歌う『誰も寝てはならぬ』は最も有名なアリア。「姫は”誰も寝てはならぬ”と命令したが、寝ずにさがしたって私の名前を知るものはいないだろう」と自分の勝利を確信して晴れやかに歌う。Nessun dorma

物語の終盤、冷酷なトゥーランドット姫の心を変化させるきっかけとなるリューのアリア『心に秘めた大きな愛です』Tanto amore, segretoとそれに続く『氷のような姫君の心も』Tu che di gel sei cinta

ココがポイント

オペラの中のアリアとは独唱部分ですが、はっきりと「ここからがアリア」とわかるものもあれば、ドラマの流れの中で自然と出てくるものもあって、その場合は独唱とはいえ途中で別の人が絡んできたり、合唱が入ったりするものもあります。この2曲は後者のタイプです。

 


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