音楽

【オペラおもしろ紹介】ヴェルディ作曲「運命の力」

今回はヴェルディ作曲「運命の力」。序曲も有名で単独で演奏されることもあります。

では解説していきます。

主な登場人物

3大重要人物

レオノーラ:侯爵の娘。アルヴァーロと相思相愛。

アルヴァーロ:騎士。レオノーラの父に交際を反対されている。誤ってレオノーラの父親を殺してしまう。

カルロ:侯爵の息子、レオノーラの兄。父の仇を打とうとアルヴァーロと妹レオノーラを追う。

脇役

プレツィオジッラ:ジプシーの娘。

グアルディアーノ神父:レオノーラが身を寄せる修道院の院長

オペラあるある

ジプシーというのはオペラによく出てくる役で、謎の人物なので物語の構成上どんなふうにでも使える万能の役柄となのかもしれません。預言者になったり、悪の組織になったり、噂話を広めたり…。そして多くのジプシー女はメゾソプラノやアルトといった低音に迫力のある声で演じられます。

あらすじ

超ざっくりあらすじ

レオノーラとアルヴァーロは相思相愛。でもレオノーラの父に反対されている。駆け落ちを父に見つかり、無抵抗を示そうと投げた銃が暴発、父は亡くなる。
レオノーラの兄・カルロが父殺しの復讐をするため、2人を追う。レオノーラはそんな兄から逃れるように修道院に入る。
カルロが本名を偽って2人を探す中で、同じく本名を偽っている仇アルヴァーロと出会い、あろうことか親友となる。しかし話の流れで彼が仇であることに気づいたカルロは決闘を挑む。
決闘はアルヴァーロが勝つ。それを聞いて兄を心配したレオノーラだが逆上した兄カルロに刺されてしまう。瀕死のレオノーラと、運命のむごさを嘆くアルヴァーロ。

第1幕

レオノーラとアルヴァーロは恋仲だが、アルヴァーロの出自(血筋)を嫌ってレオノーラの父に反対されている。駆け落ちしようとしたところを父に見つけられ、無抵抗を示そうと投げた銃が暴発して父に当たってしまう。

第2幕・1場

酒場でジプシー女プレツィオジッラが男たちを鼓舞する『太鼓の響きに』。レオノーラの兄カルロは学生に変装して父親殺しの2人を探している。もはや妹も仇敵。そこでカルロが話す嘘「自分はカルロの友人、カルロはアルヴァーロを追って新大陸まで行った」
実はその場にレオノーラも男装して居合わせ、兄を見て隠れる。同時に兄の嘘に騙されてしまう。

第2幕・2場

アルヴァーロは自分を捨ててアメリカに行ったと思い込み絶望したレオノーラは修道院に入ることを決意。男装のまま修道院に着く『とうとう着いた、神よ感謝します』
素性を明かしたレオノーラはこの修道院の洞穴で余生を過ごさせてほしいと懇願し、神父もそれを認めレオノーラと一同で厳かに歌う『天使の中の聖処女』

第3幕・1場

戦場でアルヴァーロが歌う『君は天使の腕に抱かれて』レオノーラは死んだと思い込んでいるアルヴァーロはかつて彼女と過ごした日々を懐かしむ。そこへ偶然カルロが現れ、二人はお互い偽名を使って友人になる。
再び戦場に出るとアルヴァーロが負傷して戻ってくる。カルロがそばについていると「自分が死んだら中を開けずにこれを燃やしてほしい」と小箱を預けられる『最期の願い』。秘密の小箱、会話中の不審な様子(「カストラーヴァ」という名に異常に反応する)を怪しんだカルロはアルヴァーロが病院に運ばれると別の荷物を開けてみる。そこでレオノーラの肖像画を見つけ、彼こそが仇敵だと気づく。
アルヴァーロが命を取りとめたことで「復讐だ」と歓喜するカルロ『死は恐ろしいもの~彼は助かった』

第3幕・2場

傷が癒えたアルヴァーロに本名を明かし再び決闘を挑むカルロ。レオノーラも死んだし一度親友となった人と戦うことはできない、とアルヴァーロが言うとカルロは「レオノーラは生きている」と告げる。決闘になるところを周囲に止められアルヴァーロは自分の行先は修道院しかないと決断する。
朝になりジプシーのプレツィオジッラ、修道士、兵士らによるにぎやかな合唱『ラタプラン』

第4幕・1場

修道院に入り名前を変えて神父となっているアルヴァーロのところへカルロがやってきて、またしても決闘を挑む。アルヴァーロが「神に仕える身なので決闘はできない」といっても聞かないカルロ。結局は決闘することになる。

第4幕・2場

2人の決闘の場は奇しくもレオノーラが隠れている洞穴の近く。レオノーラが歌う『神よ平和を与えたまえ』。カルロが致命傷を負い、瀕死状態(そういう設定で舞台裏にいる。表には出てこない)修道士に最後の祈りをしてもらおうと洞穴に近づくアルヴァーロ。そこでレオノーラに再会することになる。いきさつを聞き兄のところ(舞台裏)へ向かったレオノーラは逆上した兄カルロに刺されてしまう。(舞台裏から)修道院長がレオノーラを抱きかかえてやってくる。瀕死のレオノーラは天に召される。

有名なアリア

第2幕2場 『とうとう着いた、神よ感謝します』Son giunta! Grazie, o Dio

第2幕2場 『天使の中の聖処女』La Vergine degli angeli

第3幕1場 『君は天使の腕に抱かれて』Oh, tu che in seno agli angeli

第4幕2場 『神よ平和を与えたまえ』Pace, pace, mio Dio

おまけ 有名な「序曲」

ヴェルディのオペラはアリア(歌)だけでなく序曲や劇中の合唱曲などが単独で演奏されることもあります。「運命の力」も序曲が有名で多くの人に愛されています。


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